2019年9月24日 (火)

山行 夏山追想録 鳳凰三山日帰り縦走その2

 さて、後半は薬師岳(2780m)の山頂からスタートです。前回の鳳凰三山は、韮崎市の青木鉱泉からドンドコ沢を遡行して、地蔵観音薬師と縦走して、薬師岳から中道を下って青木鉱泉に戻る周回ルートでした。今回の稜線歩きは逆行です。

Img_5865 ここはあの世でしょうか・・・
 記憶では鳳凰三山の稜線歩きでは、早川渓谷を挟んで北岳や仙丈ヶ岳が良く見えたような気がしましたが、雲が稜線にかかって全く展望はありません。白い砂礫の中に花崗岩の巨石が林立する稜線の風景は、まるで賽の河原のようです。ただでさえそんな風景の中、白いガスの中から突然ヌーッと浮かび上がる花崗岩にはしばしばドキッ!とさせられました。先を急ぎましょ。

P1090841 白根三山を望む鳳凰おじさんも・・・(H25.7)

Img_5880 ガスの中ではグラディウスに登場しそうな恐怖キャラでしかない・・・✈💥🎮
 薬師岳から30分ほどで鳳凰三山の最高峰観音岳(2840m)です。ここでもやはり展望はありません。

Img_5870 観音岳山頂部

 頃はお昼前。微妙な時間になってきました。山頂で休憩中、対向してきたハイカーと話すと、天候が下り坂なのでこの日のうちに夜叉神峠まで下山したいが辿り着けるか不安だとのこと。自分も地蔵岳から先の早川尾根が未踏だったので、このまま引き返すのもありかと思いましたが、バスに乗り遅れたら延々と南アルプス林道を歩いてもいいし(そんなこと言ってますが、後々考えると暗闇の中夜叉神トンネルを抜けられる自分とも思えない)、広河原に宿泊して明日のんびり帰ってもいいんだ。むしろその方が良いかもと思い始めました。(ズル休み満々)

Dsc00203 あー辛い。あー悲しい。
 再び歩き出します。薬師観音は楽々でしたが、観音地蔵は結構距離があって、アップダウンの連続が辛いところです。相変わらず展望もなく心細かったので、対向してくるハイカーを手当たり次第捕まえては寂しさを紛らわせます。(迷惑オジさん)この頃になると下まで下山する人はなく、鳳凰小屋にデポして三山を周遊する人や先述の南御室小屋をベースにして、テン場に戻る人くらいでした。

Img_5896 タカネビランジ Img_5877 ホウオウシャジン
 ガスで展望もなく辛いことばかりかと思いきや、ヒーヒー喘ぎながら砂礫の斜面を登っていると、あちらこちらの岩陰に咲いているタカネビランジの花が目に入りました。南アルプスの固有種タカネビランジですが、中でも鳳凰三山のタカネビランジは赤味が強いものが多いそうです。白、赤、ピンクと三色のタカネビランジが確認できました。その他、鳳凰三山の固有種ホウオウシャジンも見つけました。一般的なイワシャジンより葉や茎が細いのが特徴です。ホーゥ、オー♪

Img_5884 ガスの中から・・・ Img_5893 お地蔵さん登場!

 やっとこさで青木鉱泉方面の分岐点、赤抜沢ノ頭(2750m)に到達しました。ここからは地蔵岳のオベリスクが目の前に見える筈ですが、やはり真っ白・・・かと思いきや、突然目の前のガスが晴れて、地蔵岳(2764m)のオベリスクが出現しました。地蔵岳のオベリスクは、鳳凰三山の象徴のようなものです。周囲の山々からは勿論のこと、山麓を通じる中央本線や中央高速からもその存在を確認できます。当に山岳信仰の対象たる神々しさです。ホゥ、オー!

Dsc00227 あ、山麓も見えてる。

 丹沢の塔ノ岳山頂にかつて存在した尊仏岩もこんな感じだったのではないかと思わず目頭が熱くなりました。観音岳でお会いした方が話してくださいましたが、以前オベリスクにつけられていた鎖が現在は外されていて、到底オベリスクには登れないとのこと。まあ、信心深い私にとっては、鎖があろうとなかろうとオベリスクに登る=神仏の頭を土足で踏み込むなんて恐れ多いことです。(単なる高所恐怖症ですが(笑))

Dsc00234 ドカーン!と高嶺
 さて、ゆっくりもしていられません。早川尾根に踏み入れていきます。ここからは白鳳峠を経由して広河原までは下り一辺倒かと思いきや、赤抜沢ノ頭を下って登り返す高嶺が堂々たる姿で立ちはだかりました。もう勘弁してけれ~ため息と同時に心の叫びがもれました。

Dsc00245 鳳凰の稜線は白いけど・・・ Dsc00263 早川尾根は赤黒い

 鞍部から高嶺への急登を登り返しているうち面白いことに気がつきました。💡この鞍部を境に花崗岩と白いザレの稜線が縞々模様の赤黒い堆石岩に変わっていたのです。でも、早川尾根の先にある甲斐駒ヶ岳は典型的な花崗岩ですから、この付近は変動が著しい場所だったのかもしれません。

Dsc00251 高嶺の山頂。展望もないと地味です。

 高嶺(2779m)・・・展望ありませんので通過します。高嶺の山頂直下はかなり切り立っていて、箇所によっては三点保持が必要です。そこから峠まではゴロゴロとした瓦礫というか変成岩の岩塊が広がる緩斜面になります。岩の上を飛び跳ねて下るような場所では、時折不安定な岩を踏んで、キャッと肝を冷やします。ハズキルーペかい!?👓

Dsc00287 鞍部が白鳳峠

 鳳凰三山から早川尾根に入ると歩く人が極端に少なくなります。白鳳峠までの対向者は僅かに4人。どの人も地蔵岳直下の鳳凰小屋を目指しているようでしたが、長い稜線歩きか広河原からの急登の末か疲労に打ちひしがれていました。

Dsc00279 ホシガラス登場 Dsc00268 ハイマツぼっくりの食べ残し

Dsc00258-2 ホシガラス・ザ・アクション Dsc00257-2

Dsc00242-2 こちらは紫色がお洒落なシラビソぼっくり

 人が少ない分、存在感があったのがホシガラスです。クワ~クワ~とカラスの声を低くした独特の鳴き声でハイマツ帯を飛び回って、大好物のハイマツぼっくりを食べまわっていました。ライチョウやイワヒバリと並ぶ高山鳥の代表格ですが、何れもが比較的人を恐れないところが嬉しいですね。暫し立ち止まって、周辺を無邪気に飛び回るホシガラスの姿を眺めていました。私にも翼があったなら・・・広河原までひとっ飛び・・・(もっと大きな夢を抱け)

Dsc00293 岩塊広がる白鳳峠 Dsc00296-2 ミヤマハンミョウ

 白鳳峠が近づくと、正面の雲間から甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根が見えていました。日本三大急登として名高い黒戸尾根ですが、黒戸尾根を日帰りで往復していた元気な時代もありました。まあ今回もちょっとオーバーワークです。ククク・・・山笑は後10年は戦える(笑)

 白鳳峠で早川尾根とお別れして広河原へ下ります。時刻は14時半。最終バスの時間まで2時間です。相変わらずの変成岩のゴーロ帯に辟易しながら下って行きます。正面には北岳の大樺沢の雪渓が見えていました。気休めにライチョウかオコジョでも出てこないかな?と期待していましたが、小さなミヤマハンミョウが道案内に出てきたくらいでした。

Dsc00298 北岳大樺沢の雪渓

 さて、樹林帯に入れば一息つけるかと思いきや、これがまたとんでもない急下降です。南アルプス林道に出るまで終始気が抜けない区間でした。途中には岩壁に設置された三段梯子やら巨岩の上に打たれた足場を下る箇所もあったりしてスリリングでした。

Dsc00307 ハシゴからハシゴへ Dsc00311 雨じゃなくてよかった・・・

 日当たりの悪い樹林の中には、レンゲショウマ、イワシャジン、カニコウモリなどの花が咲いていました。レンゲショウマは奥多摩の御岳山や高尾山など低山の夏の風物詩かと思いきや、こんな山奥にも咲いているとは意外な驚きでした。イワシャジンも丹沢で咲いているものよりも随分と白い花が咲いていました。こんなのもホウオウシャジン同様の亜種なのかもしれませんね。

Dsc00315 レンゲショウマ Dsc00310 イワシャジン

 縦走の末の急下降で足腰ガクガク状態で南アルプス林道に転がり落ちてきました。後は舗装路を15分ほど歩けば広河原です。幸か不幸か最終バスには何とか間に合って、バス待ちの列に並びました。北沢峠からの最終バスより先に並べたのはラッキーでした。こんな時間でも結構な数のハイカーがバスで下ってきましたから。その他渓流釣りの人の姿もチラホラと。大きなイワナが釣れたのでしょうか?

Dsc00324 終点の広河原

 最終バスは2台仕立てでしたが、人数がまとまればジャンボタクシーが先発しますし、乗り遅れてもしばらくは待っていてくれるのでしょう。バスに揺られて早川渓谷を後にしました。夜叉神登山口のバス停に戻ってくると、観音岳の山頂でお話したお兄さんが無事下山していて、入れ違いでバスに乗り込むところでした。お互い笑顔でホゥ、オー!

Img_5897 旭温泉

 さて、帰る前に芦安の近く、韮崎の旭温泉で汗を流して帰りましょう。甘利山などこの辺りに来た時は必ず立ち寄る温泉です。源泉かけ流しの炭酸泉で保温効果は抜群。真夏はちょっとありがたくないですけどね(笑)の~んびり休み休み富士五湖方面を経由して家路につきました。・・・が、この後、富士吉田市内がちょうど吉田の火祭りが開催されていて冷や汗をかいてしまうことに。

 何はともあれ、欲張りプランの日帰り山行でした。

★コースタイム:11時間

夜叉神登山口5:20→6:05夜叉神峠6:10→7:15ニセ杖立峠(2177m地点)7:20→8:35苺平→9:05南御室小屋9:15→10:20薬師岳小屋10:35

→10:45薬師岳10:50→11:20観音岳11:35→12:35赤抜沢ノ頭12:50→13:25高嶺13:35→14:25白鳳峠→16:05林道→16:20広河原

2019年9月23日 (月)

山行 夏山追想録 鳳凰三山日帰り縦走その1

 夏が終わったなぁ・・・なんて思っているうちに秋のお彼岸です。日が暮れる時間が随分早くなったことを実感する昨今ですが、秋の夜長を利用してサボッていたブログを再開していたいと思っています。

 お話はひと月ばかり遡ります。その頃、8月も下旬になったというのに、夏山を堪能できずに悶々とした日々を送っておりました。8月は唯一「山の日」に地元丹沢の大山~札掛~ヨモギ平を周遊したくらいなものです。天然児が夏休みで家に居ると、なかなか好き勝手に出かけられないのが我が家の実情です。何か良い手はないものか・・・💡✨

 
8月下旬の某日はかみの誕生日でした。この日は職場を早引きして、ささやかなプレゼントとケーキを買ってお祝いしました。🎁その翌日、老々介護をしているかみ方の親戚を見舞うため、かみの両親を乗せて千葉県市原市までお見舞いドライブをしてきました。🚙更に、今まで何度言われつつものらりくらりとかわして来た庭木の剪定をしました。✂

 これらごま風味の布石が功を奏して、土曜日の夜に「明日の朝散歩してきていい?」(※「朝の散歩」とは、朝早起きして山行すること。怖くて山行とまともに言えない)と人問わば「あ?明日じゃなくて明後日でしょ!」という反応それにしても月曜日に休みを取ったことを言ってなかったのに何故知ってんだろう?心が見透かされているようで、心胆を寒からしめられつつも、とりあえず行ってみよー!

Dsc02613-2 左から高嶺、地蔵岳、観音岳、薬師岳(H27.7間ノ岳より)

 苦労して手に入れた丸1日の山行。最初は富士山の御殿場ルートでも歩いてこようかと思っていましたが、花もない、動物もいない、人だけは10倍いる富士山に今更行くのも気が引けたので、少し欲を出して鳳凰三山を日帰りで縦走してみることにしました。思えば昨年の海の日、やはり鳳凰三山の日帰り縦走をするため出かけたものの、登山口の芦安が入山者の車で溢れていて入れず、不貞腐れてお隣の櫛形山に登ったことがありました。(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2018/07/post-fe81.html#_ga=2.100615646.1184077843.1568119153-36490563.1561756794 )そのリベンジとまではいいませんが、すぐに思いついた次第です。

Dsc02602 夜叉神峠からの長い尾根(H27.7間ノ岳より)
 鳳凰三山ですが、言わずと知れた南アルプスの北端に位置する観音岳(2841m)、地蔵岳(2764m)、薬師岳(2780m)の3つのピークからなる南アルプス入門の山で、稜線では甲斐駒ヶ岳と同じ花崗岩の美しい自然の造形美を堪能しながら歩くことができます。そうは言っても、最高峰の観音岳(2841m)から登山口の青木鉱泉(1150m)は標高差約1,700mあり、ドンドコ沢のルートはかなりの急登です。それに対して、芦安の奥、夜叉神登山口(1380m)からは標高差約1,450mですが、こちらはややなだらかなもののルートが長くなります。今回3度目の鳳凰三山ですが、前2回はドンドコ沢を歩いたので、今回は夜叉神登山口から歩いてみることにしました。

 前夜、深夜に帰宅した長男に悩まされながらも深夜2時に自宅を出発。先ずは東名で御殿場。更に富士五湖経由で精進道を下り、甲府盆地をかすめて芦安へ向かい、夜叉神トンネル手前の林道ゲートに到着したのは5時少し前でした。去年のこともありましたから、芦安が近づくにつれてモヤモヤ感が募ってきましたが、夏休みも終盤の月曜日ですから夜叉神登山口の駐車場も空いていました。

Img_5803 ゲート開錠を待つジャンボタクシー
 
8月も下旬ともなると山間部では5時でようやく明るくなってくる感じです。ビビリなものですから単身で薄暗い登山道に踏み入れる気力がありません。登山口でモジモジしていると、広河原に入る登山者を乗せたジャンボタクシーが何台も上がってきて、ゲートの前で5時半の開門を待っていました。今の時間に広河原まで入ったところで北沢峠までの林道バスの始発まで時間がありますから、大半の登山者は広河原から歩ける北岳を目指すのでしょう。久しぶりに北岳も良いなぁ~

 今回のルートですが、先ずは夜叉神峠に上がり、そこから長い南北の尾根を歩いて花崗岩の稜線に至り、鳳凰三山を縦走した後、早川尾根を少し歩いて高嶺(2779m)を越え、白鳳峠から広河原に下ります。「山と高原地図」上のコースタイムは約13時間。広河原からバスで夜叉神登山口に戻ってくることになりますが、最終バスが16時40分。5時半にスタートしても制限時間は11時間ですからコースタイムより速いペースで歩くことが要求されます。そう思うといつまでものんびりしていられません。

Img_5805 カラマツ林をジグザグと Img_5804 マルバダケブキ
 夜叉神登山口からカラマツやミズナラが多い樹林帯の中を緩やかに登っていきます。人の姿はなく、野鳥のさえずりばかりが賑やかです。花の時期は過ぎているのでマルバダケブキくらいですが、薄暗い樹林の中ではひと際目立つ存在でした。そのうち、足下が笹原になって、九十九折の道をジグザグと歩きます。登山口から1時間ほど登ると夜叉神峠の十字路に出ました。更に右手に少し登ると真正面に白根三山を望む展望地・・・のはずですが、稜線にはどんより雲が乗っかっていました。峠の山小屋は閉まっていて、テン場もテントは皆無。静かな峠を暫し堪能しました。

Img_5808 静かな夜叉神峠
 人気のない夜叉神峠を後にして鳳凰三山に連なる南北に長い尾根を歩きだします。序盤は標高2千m超までの急登です。尾根上にはブナやミズナラの素晴らしい巨樹がありました。木々の根元には相変わらず丈の低い笹原が広がっています。この区間が今回のルートで一番の汗かきとなりました。

Img_5811 ミズナラの巨樹

 薄暗い樹林帯の中を黙々と歩いていくと行く手を数頭のシカが横切っていきます。まあ今更シカなんて・・・

Dsc00158-2 母さん、あれはなに?知らない方がお前のためだよ。忘れなさい・・・ってなに!?

 と、思ったら、ご丁寧に私が通過するのをご一行様で待っていてくれて、見送りまでしていただきました。まあ、目の離せない危険人物ということなのでしょう(笑)

 標高2千メートルを超えると林相が変わってきて、ダケカンバやトウヒ、コメツガ、シラビソなど針葉樹林となります。先行していた賑やかな大学生らしきグループを追い抜きましたが、彼らは夜叉神峠でテン泊したのでしょうか。男の子に女の子・・・皆笑顔が素晴らしい。何より若いって素晴らしい。道を譲られて小っ恥ずかしいオッさんでした。
Img_5813 ニセ杖立峠 Img_5815 どっちを信じれば?

 標高も2千を超えてしばらくすると、尾根を乗り越えて登山道が大きく方向転換する場所があります。パイプを組み上げた大きな道標には杖立峠とありますが、地図上で確認すると、どうやら杖立峠はもう少し先で、大崖頭山(2186m)の山頂付近のようです。西側になだれ落ちる尾根に迷い込まないために置かれた道標なのでしょう。その道標には、次のチェックポイント苺平まで2時間半と記されていましたが、1時間半と記されたテプラも貼ってあります。「山と高原地図」では2時間余り。どっちを信じれば良いでしょうか?(実際、私は1時間15分で歩いたので後者でしょうか)

Img_5822 シラビソの道 Img_5823 コケ天国

 杖立峠から辻山にかけては、尾根道もなだらかなになってほぼ水平移動の区間もあります。鬱蒼とした針葉樹林とその根元にはさわやかな緑の苔のじゅうたんが広がっていました。時折、展望が開けて雲間から青空が覗いていました。ガスガスの稜線か青空の展望か。最後まで分かりませんね。

Img_5824 甘利山方面への分岐点苺平 Img_5834 なぞなぞ看板

 甘利山~千頭星山方面への分岐点、苺平(2525m)は針葉樹林に囲まれた場所です。あのぅ、苺は・・・そんなもん影も形もありゃしまんせん。苺平から辻山の山頂をバイパスして鞍部の南御室小屋に向かいます。辻山付近では、チュルルチュルルチュルル・・・とホソメムシクイのかわいらしい鳴き声が聞こえていました。高山鳥の中では印象的な鳴き声です。独特の表現が微笑ましい看板が付けられていました。丹沢や箱根でも見かけるこの語り口調の看板。作者は誰なんでしょう?「猿より頭の毛が三本」どんな意味でしょうか?謎は深まるばかりです。

Img_5835 南御室小屋 Img_5839 小屋前のテン場
 辻山から少し下った鞍部に南御室小屋があります。古い平屋建ての小屋ですが、水場やテン場もあって非常に便利です。山小屋前のテン場には5張くらいのテントがありましたが人気はありません。後々知ったのは、ここをベースにして鳳凰三山の稜線をピストンする人がいるようでした。

Img_5837 ヤナギラン Img_5841 ヤヤハハコとトリカブト

Img_5842 アキノキリンソウ Img_5845 ヤマオダマキ

 小屋前は遅いお花畑の様相です。その中でもヤナギランが満開で見頃でした♪その他、アキノキリンソウ、ミヤマトリカブト、ヤマハハコなどの花が咲きそろっていて、そこだけがまるで人口の花壇のようでした。

Img_5856 薬師岳山頂部(樹林の中に薬師岳小屋があります)

 南御室小屋から登り返すと森林限界を越えます。稜線にはガスが立ちこめていましたが、ぼんやりと薬師岳山頂部の花崗岩が浮かび上がりました。晴れとくれー!

Img_5857 薬師岳小屋

 暗部の樹林の中にある薬師岳小屋は涼しげで建物も新しく快適そうです。平日の人が出払った時間帯ですから山小屋はひっそりとしていました。小屋前のベンチで少し早いお昼にしました。

Img_5860 薬師岳山頂

 さて、腹も満たされたので、気合いを入れ直して登り返すと、ものの10分で薬師岳(2780m)の山頂でした(笑)白い砂礫の中、巨大な花崗岩が林立する鳳凰三山独特の景観です。ガスガス山頂は展望がありませんでしたが、20人ほどの人が憩っていました。ほとんどの方は鳳凰小屋から三山を縦走してきて、薬師岳から青木鉱泉に下る中道ルートを歩くようでした。

 いよいよ鳳凰三山の核心部です。(つづく)

2019年8月31日 (土)

夏の終わりに

 こんばんは。ご無沙汰しておりました。

 今日で夏も終わります。

 秋の夜長にサボっていたブログも復活させていきたいと思います。

2019年7月 7日 (日)

山行 レンゲツツジの山にお写ん行 甘利山

 6月16日(日)、天気予報は快方に向かう予報でしたが未明は酷い雷雨でした。それでも予報を信じて荒天を突いての出撃を決断。県外遠征することにしました。相変わらず我が家のかみは不満気でしたが、「この天気で行けるものなら言ってみろ」との憎体です。先ずは厚木まで行って単価が安いスタンドで給油。神雷部隊は片道燃料で圏央道を北上した後、中央道に入り甲州を目指します。かみの追撃があるかもしれません。よくよく見張れよテルテル分隊士。

Img_3812 ゴロピカドン! Img_3815 テルテル分隊士

 花のおじさんルンルンをも自称する山笑。行ける行けないはともかくとして、毎年各所の花の開花をチェックしています。地元二宮の菜の花、寄のロウバイ、松田山の河津桜、上野公園や千鳥が淵の桜、山梨県内の桜の名木、秩父羊山公園の芝桜、根津神社や青梅塩船観音寺のツツジ、奥武蔵や静岡方面のアカヤシオ、天城山や奥秩父のシャクナゲ、丹沢のシロヤシオ、トウゴクミツバツツジ、尾瀬の水芭蕉、芦川のスズラン、明神峠のサンショウバラ、そして今回は山梨県甘利山のレンゲツツジです。

 レンゲツツジは山梨県甘利山の他、三窪高原、乙女高原、長野県美ヶ原、湯の丸高原などで観てきましたが、甘利山ではうまくいけば山頂から富士山を間近に望むことができます。山頂付近まで車で上がれる甘利山ですから、山行というよりは写真の練習「お写ん行」です。

 中央道甲府昭和ICから釜無川を渡って韮崎市方面へ。韮崎市街から林道を小1時間ほど走って山頂近くの駐車場に向かいます。クネクネとしたワインディングをマンモスくんの巨体はノロノロと登っていきます。突然ヘッドライトのなかに大きな角のシカが飛び込んできて肝を冷やす場面も。この時期は私のように深夜でも車が上がってくるから迷惑しているんでしょうね。

 空が薄らと明るくなり始めた4時前に駐車場に到着しましたが、駐車場はほぼ満車。カメラや三脚を担いだ人が山頂に向かっていきます。雨はほぼ止んでいましたが、時折、雲がかかってにわか雨が降ってきましたので、焦らず先ずは車内で仮眠を取ることにしました。慌てな~い。慌てない。一休み。一休み・・・

Dsc04180-2 富士山も見えてるじゃん♪ Dsc04187 雨も止みそうですが・・・

 6時。雨が止んで空が明るくなってきましたので、そろそろ行ってみんべか・・・駐車場から山頂まで30分もかかりません(笑)雲の動きが早く、差込む朝日が虹を浮かび上がらせたりして、天気は予報通りに回復してきそうですが、それでも時折厚ぼったい雲が上空に差し掛かるとサーッとにわか雨が降ってきます。展望の良さそうな要所要所にカメラマンが三脚を据えていますが、その度にブツブツ言いながらカメラをビニールで保護していました。それにしても皆さんいいカメラやレンズをお持ちですね。

Dsc04228-2 虹かかる千頭星山

Dsc04226-2 雲湧き上がるこの朝

Dsc08224 ウグヒス鳴く

 駐車場から10分も歩けば広々とした甘利山山頂部に広がるレンゲツツジの群生地に入ります。山頂部は樹林がなく草原状に低木のレンゲツツジが広がる気持ちの良い場所です。快晴であれば、甲府盆地を見下ろし、盆地の先に奥秩父や大菩薩連嶺、笛吹川と釜無川が合流して富士川となる合流点の対岸には御坂や天子の山並み。そしてその山塊からラスボス的な富士山が顔を出す大展望の地ですが・・・まだまだ雲は晴れません。

Dsc08231 マイヅルソウ Dsc08229 ツマトリソウ

 咲き誇るレンゲツツジの中、よくよく目を凝らすと、足元には、ウマノアシガタ、マイヅルソウ、ツマトリソウなどの小さな花々が密やかに咲いていました。こういう可愛らしい花を見逃す手はありませんよ。

Dsc08222-2 甲府の裏山的風景

Dsc04210-2 甘利虎泰もこの地を訪れたのでしょうか?

 甘利山ですが、山の名は中世にこの地を統治していた甲斐武田氏の分家一条氏から更に庶流の甘利氏に由来しています。武田信虎-晴信の二代に渡って家老を務めた甘利虎泰は、信州攻めで活躍した武勇の士として有名ですが、天文17年(1548年)武田晴信が信州小県の村上義清に破れた上田原の戦いで戦死を遂げます。やがて長篠の戦い、武田氏滅亡の過程で甘利氏も歴史に埋もれていきますが、400年の時を経て末裔の甘利明さんが政治の舞台に登場していますね。

 その甘利山、位置的には、南アルプスの北部、鳳凰三山から東に千頭星山、大西峰、甘利山と出べそのように甲府盆地に延びている稜線上にあり、広義の南アルプスということになります。山頂部ではイマイチ甲府の裏山感が拭えませんが、雨宿りがてら南アルプスを探して歩いてみたいと思います。

Dsc04201 心地よき樹林 Img_3847 嬉しやコケ男♪

 先ずは山頂から南に延びる笹原の道を辿っていきます。すぐに鬱蒼としたカラマツの樹林に入ります。車道が山頂に延びている甘利山にあって、山麓から中腹にある椹池を経て山頂に通じるこの登山道を歩くハイカーはほとんどいないでしょう。その証拠に樹林に入った途端、シカの群れが突然のお邪魔虫の姿を見つけて樹林の奥へ消えていきました。車道でも見かけましたが、この山にはシカなどの動物も沢山生息しているのでしょう。

Dsc04199 南甘利山山頂からの富士山

Dsc04194 こちらはヤマツツジ

 南甘利山(1652m)付近は深い樹林に覆われ足元にはコケ類が密生しています。鬱蒼とした樹林といい、密生するコケ類、シダ類といい、こういう瑞々しさが南アルプスらしさといえます。水平に広い山頂部をしばらく逍遥していると樹林の切れ間から富士山が覗いていました。おや?晴れてきたようです。甘利山に戻るとしましょう。

Dsc04232-2 イマイチ雲は取れません。 Dsc04235-2 二重の虹♪

 再び甘利山山頂(1672m)です。朝一よりは少し晴れてきましたが、イマイチ雲が取れないようです。雲が晴れない訳がもう一つ。山頂にいた一人のオジさんカメラマンが立ち入り禁止の場所に入って定点を物色していました。カメラマンあるあるのマナーの悪さです。ほんの一部の人間によってカメラマン全体のイメージが悪くなりますよね。同好者にとっても迷惑千万!それもいい年とった人に限ってこういう行為が目立つんですよね。・・・山だけに言いたいことは山とありますが、片目は瞑っていてももう一つの片目ではしっかりと貴方を見据えていますよ!

 気を取り直して、それじゃあ、今度は西側の稜線を辿って奥甘利山に南アルプス感を探しに行きましょう。

Dsc04243 奥甘利山へ

Dsc04247-2 ズミの花 Dsc04280-2 サラサドウダン

 甘利山から奥甘利山への鞍部。この辺りでは樹生のサラサドウダンツツジやリンゴ科のズミの花が見れました。

Dsc04251 奥甘利山山頂

Dsc04245 サルオガセ Img_3884 ウメノキゴゲ

 笹原のなかをジグザグに登っていくこと小1時間。これまた樹林に囲まれた静かな奥甘利山(1843m)に到達します。この辺りでは、木の枝に垂れ下がるとろろ昆布のようなサルオガセやブナの幹にサンゴのようについたウメノキゴケなどの地衣類が目立ってきました。どちらも大気中の水分を得て光合成する奥山の仙人のような植物たちです。髀肉の嘆の山笑にとってはあやかりたい存在です。こういう地衣類の豊かさも南アルプスらしさですね。

Dsc04267-2 奥甘利山からの展望

 奥甘利山の山頂は、唯一東側が開けていて展望を得ることができます。富士山、御坂山塊、富士川流域などを遠望し、中景には甘利山が見えていました。このまま西に延びる稜線を歩いて、大西峰や千頭星山まで歩いて更なる南アルプスを味わいたいところですが、頭に過るのはかみの般若の形相です。おや?更に晴れてきたようです。甘利山に戻るとしましょう。

Dsc04289-2 甘利山山頂

Dsc04299-2 甲府盆地を一望の下に Dsc04300-2 イエロー仕様も♪

 三度目の甘利山山頂でございます。雲は更に晴れてきて甲府盆地が一望の下に。大菩薩連嶺や奥秩父の山なども見え始めました。

 満開のレンゲツツジと南アルプスらしい瑞々しさをたら腹味わって甘利山を後にしました。今度はここを起点に鳳凰三山まで歩いてみたいと思う山笑です。

2019年7月 5日 (金)

今年も来ちゃったスズランの里 秩父から山梨へ

 6月2日(日)、小鹿野の朝はせせらぎの音を聞きながら始まります。ふと、傍らの石の上にカワトンボが。朝っぱらから出現した珍客を見に来たのでしょうか。この時点で、2日目どこに行くかは決めていません。朝飯食べて頭がスッキリしてきたら考えましょう。

Img_3574 カワトンボ

 やって来たのは荒川沿いにR140を山奥に進んだ滝沢ダムです。堤長424m、堤高134mの巨大な重力式コンクリート式の利水、発電目的の巨大ダムは、高さこそ近隣にある浦山ダムには届きませんが、幅は上回っているダム天国奥秩父にふさわしい巨大ダムです。マスコットキャラのウルルくんとフルルちゃんは、奥秩父に伝わるオオカミ信仰をデザインされています。フルルちゃんが持っている花はクリンソウでしょうか。土日は管理事務所がお休みですが、当直のおじさんにダムカードをいただきました♪

Dsc04150 ダムの前に位置するR140のループ橋

Img_3589 駐車場はダム堤脇 Img_3594 マスコットキャラ

 ダム中央部の管理用エレベーターが解放されていて、ダム堤の底部まで降りられます。底部から見上げるとダムの重厚感が一層感じられます。非日常な巨大インフラの探検はワクワクします。当に大人の社会科見学ですね。

Img_3603 大人の社会科見学 Dsc04137 ビックだよ!ぺヤングかい?

 内輪ネタになりますが、この滝沢ダムは、昔、一緒に働いていた秩父の山猿、マシラなどとあだ名された魔猿くんが若い頃勤務していたダムです。彼は奥秩父の山に抱かれた最高の環境に置かれて、心身共に自然に洗われ、さぞ汚れない人間に成長したとお思いになるでしょ?さにあらず!当時は、月~金まで山の宿舎に籠って、金曜日の夕方バスで秩父市街に下山。華金の夜は朝まで居酒屋やスナックを渡り歩いて、月曜の朝再びバスで山に上がる生活を繰り返していたそうです。そのクセは一緒に働いていた頃も抜けていないようでした(笑)確かに心は純でいいヤツでしたよ。でも本能の赴くままに生きる人でした。(弁護になっていない)

Dsc04157 鶏冠尾根を見上げる。

Dsc04154 もうすぐ巣立ちだね♪ Img_3614 サラサドウダン

 さて、2日目はそのままR140を進んで雁坂トンネルを抜けました。トンネルを抜けると甲武信ヶ岳や雁坂嶺の登山口である西沢渓谷です。西沢渓谷の入口に位置する道の駅「みとみ」に立ち寄りました。道の駅の周囲では、ヤマツツジやサラサドウダンツツジが見頃でした。建物の軒下にはイワツバメの巣が沢山あって、巣立ち間際の大きなヒナたちが顔を覗かせていました。巣立ったツバメたちは、背後にそびえる荒々しい鶏冠尾根の岩稜を渡っていくのでしょうか。

Img_3631 すずらんの里芦川 Img_3618 エゾハルゼミ

 R140を駆け下りて甲府盆地を北から南へ横断したら、御坂山地の山間に入ります。勘の良い方はもうお分かりですよね。すずらんの里芦川にやって来ました。ちょうど1週間前の富士五湖ドライブの際、スズランの見頃が1週間後と聞いていたので、その言葉の引力に引かれて今年もやって来てしまいました。今年はスズランの開花が遅れて、現地のすずらん祭りは大ハズレ。更にこの日は天気も下り坂の予報だったので、群生地を訪れる人はかなり少なかったです。

Dsc04164 白樺林に蝉時雨 Dsc04168 今年も会えたね♪

Dsc04167 ササバギンラン Dsc04163 アマドコロ

 白樺林の中の群生地。周囲にはミョ~キン、ミョ~キンの鳴き声が山屋にはお馴染みのエゾハルゼミの鳴き声が渡っていました。スズランは小さな花ですが、樹林の中を歩いていると微かに花の香りが漂ってきました。可愛らしいスズランを楽しむには自らカワイイ妖精の視点で見るに限ります。どっこらせ!と腰を落としてスズラン観賞を楽しみました。スズランの他にもアマドコロ、ササバギンラン、マルバウツギ、クサタチバナ、イカリソウなどが咲いていました。

Img_3632 こういう逆さ富士もあるんだよ~

 秩父から山梨へ渡る1泊2日の小旅行。雨にも降られずかみや両親たちにもまあまあ楽しんでいただけたようです。

2019年7月 1日 (月)

花あり山あり食あり鉄あり歴あり ありあり王国秩父の旅

 6月1日(土)、秩父方面に出かけました。あれ?1週間前に富士五湖方面に出かけて、毎週旅行している贅沢者と思われるかもしれませんが、前回は自分の親と弟を旅行に連れて行って、雲域が怪しくなってきたので、今回はかみとかみの両親を連れての旅です。天然児と私は両方行っていいとこ取りなんですけどね(笑)それにせっかくマンモスくんを購入した名目が「三世代旅行」ということだったので、ここいらでセットしないと贅沢品として処分されてしまうことでしょう。

Dsc04066 道の駅「あしがくぼ」

 さて、圏央道を北上して青梅ICから岩倉街道で飯能へ。飯能からはR299経由で秩父に入るのが我が家の定番コース。正丸トンネルを抜けた道の駅「あしがくぼ」はマイカーやバイクで大賑わいでした。私にとって秩父ということころは余り興味ある場所ではなかったのですが、何年か前に友人の観音巡りの与力(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2012/01/post-7099.html)で行って以来、その魅力に憑かれて何度も訪れることになりました。羊山公園の芝桜や瑞岩寺つつじ(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-4657.html)、秩父鉄道のSLパレオエクスプレス(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-b3da.html)など色んな楽しみが詰まったありあり王国が秩父です。

Dsc04089 秩父のシンボル武甲山

Dsc04080 パレオのお通りだい!

 頃はお昼どきです。先ずは腹ごしらえ・・・ではなく、ちょうど秩父の市街地を通過中のSLパレオエクスプレスを見に行きましょう。R140を三峰口方面へ。お隣の駅影森に立ち寄ります。ここなら駐車も楽々だし、何より秩父のシンボル武甲山が間近に見えるのが良いですね。時折武甲山の採石場から発破の音が聞こえてくる中、耳を澄ませてSLの接近を確認します。待つこと5分ほど。黒煙を吐きながらSLは影森駅を通過していきました。

Img_3494 天ぷらせいろ

 SL1番、武甲は2番、3番昼飯=天ぷらそばです。R140沿いのお蕎麦屋さんで食べた天ぷらそばは美味しかったです。特に舞茸とフグ天が美味しかった♪以前入った秩父駅前のお店もそうですが、秩父には意外と美味しい蕎麦屋さんがあるみたいですね。それとフグ。内陸部でも養殖が行われるようになって、身近な食材になりました。

Dsc04108-2 天空のポピー Dsc04112-2

 秩父市の北隣、皆野町と東秩父村にまたがる高原の牧場に植えられた1,500万本の真っ赤なポピーの花。12年目を迎えるポピーのお花畑は、広がる真っ青な空と緑の山並みと相まった風景は「天空のポピー」として、多くの観光客を呼び込んでいます。今回、秩父に足を向けた理由はこの天空のポピーを見るためです。

Dsc04121 発願の寺、四萬部寺 

Img_3517 巡礼者を迎える宿

 秩父はまた三十四観音巡りの信仰の地でもあります。御朱印集めは興味がない山笑ですが、秩父に通うきっかけになったのは、友人の秩父三十四観音の御朱印集めのお手伝いがきっかけでした。天空のポピーから秩父市街に戻る途中、秩父巡礼の1番札所四萬部寺が目に止まりましたので立ち寄ってみました。観音堂の装飾もさる事ながら、観音堂右手の施食殿の八角輪蔵と庫裡も見事なものです。境内の道向かいには木造の古風な旅館もあって、昔から巡礼者がこの地で旅支度を整えていたことが窺えました。

Dsc04126 音楽寺観音堂

Img_3531 音楽を志す人の信仰を集めます。

Dsc04130-2 秩父市街と武甲山を望む

Img_3529 困民党決起の地

 二十三番札所音楽寺にも立ち寄ってみました。荒川の段丘上にある境内からは秩父市街と武甲山が望めます。松風山音楽寺の名の由来は、松の木に吹き付ける風の音が菩薩の奏でる音楽に聞こえたからだとか。今でも音楽の寺として、音楽の道を志す人たちから厚い信仰を集めています。

 観音堂の前には、「秩父困民党無名戦士の墓」と刻まれた石碑が置かれていました。生糸の暴落による不況により、この地域の人々の生活は困窮し、郡役所に対して借金の延滞や税の軽減を求めてきましたが、当局には全く受け容れられませんでした。明治17年11月1日。旧吉田村の名主田代栄助を首魁とする3千人の武装農民と自由党員が音楽寺境内に集結し、この寺の鐘の音を打ち鳴らして秩父市街になだれ込んだそうです。日本最後の大規模農民蜂起である秩父事件の幕が切って落とされた場所だったんですね。この事件も題材になった大河ドラマ「獅子の時代」が好きだったので、嬉しかったですね。武甲山の彼方に主人公平沼銑次を演じた菅原文太さんや田代栄助を演じた志村喬さんの顔を思い浮かべました。

 「噂の山笑は、いつも戦い、抗う山笑であった・・・」

2019年6月29日 (土)

富士五湖+一湖 ぐるりと富士山漫遊

 5月25日(土)、久しぶりにババ、天然児の三世代(+弟)ドライブ旅行で富士五湖方面に行ってきました。

 旅の始まりから問題発生!東名高速の御殿場インターは我が家にとっては鬼門。水族館が大好きな天然児は沼津方面に行きたい一方で、昔から疲れる辛い山の思い出がトラウマになっているので、山梨方面に通じる御殿場インターで降りると車内をガンガン叩いて抗議します。新車マンモスくんの中で余り暴れられたくなかったので、彼の意表を突く形で、R246から三国峠越えで山梨県に入りました。でも、やっぱり峠道に入ると不満気な声を上げていました。

Dsc03894 パノラマ台からの山中湖と富士の展望

 先ずは山中湖です。三国峠を越えたパノラマ台付近からの展望です。パノラマ台がある鉄砲木ノ頭という山は、昔から山麓の住民の茅場となっていたようで、樹木がほとんどないカヤトの山です。この後、山中湖畔の平野地区に下って山中湖の北側を通過。忍野村から鳥居地峠を越えて富士吉田。更に新倉トンネルを通って河口湖へ向かいます。

Dsc03899 河口湖

 河口湖北岸の大石公園は、湖面の向こうに富士山を望む展望地。富士山を望みながらのソフトクリームは最高ですが、この場所も天然児はよく覚えていて拒絶反応をするので、御坂山地を貫く若彦トンネルを通ってスズランの里芦川へ向かいます。(ちなみに天然児はここも大嫌いスポット)

Img_3288 スズラン群生地が気になる・・・訳ないよな(笑)

 スズランの里芦川にある農産物直売所も我が家の定番立ち寄りスポットです。いつもはなかなか車から降りたがらない天然児でしたが、意外とすんなり下車してくれました。

Img_3283 どうやらこれがお目当て  Img_3289_20190630062201 ポン菓子屋さんです。 

 ちょうどスズランの時期に合わせて、笛吹市にお住まいというポン菓子屋さんが出店していました。このおじさん、現役時代は東京世田谷区にお住まいだったそうですが、リタイヤ後は笛吹に移住してポン菓子の道に。今ではほとんど見ることのなくなったポン菓子の製造機を全国から集めて、リユース販売したり業者から修理を依頼されるこの道の第一人者のようです。偶然、我が家の近くでもポン菓子の販売をしている方がいるのですが、この方に機械を販売したのもこのおじさんだそうです。静かな山間にドン!と炸裂音が渡っていました。そうそう、スズランですが、今年は開花が遅れているようで、見頃は1週間ほど先ではないかということでしたので、群生地はスルーしました。

Dsc03903  西湖畔の根場地区から

 河口湖から西湖へ。湖畔のキャンプ場からは、若者グループや家族連れの弾んだ声が聞こえていました。西湖の畔にあるいやしの里根場から富士山を望みます。根場地区のいやしの里は、復元された茅葺き家屋が立ち並ぶのどかな風景で、最近では多くの外国人観光客が訪れる観光スポットです。しかし、こののどかな風景には悲しい歴史があります。今から半世紀前の昭和41年9月に台風が通過した際、山津波が発生して根場地区を襲い、集落は西湖に押し流されて多くの人や家畜が亡くなりました。そのうち13人の方は発見されず、未だに水の底で眠っているそうです。かつての根場にあったくらしがいやしの里として復元されているのです。

Dsc03904 精進湖(子抱富士)

 富士五湖で一番小さな精進湖です。ヘラブナ釣り師や漕艇競技の練習に励む学生の姿が見られます。ここから見る富士山は、手前にある寄生火山大室山と重なって見える子抱富士です。

Dsc03905 本栖湖の紙幣富士

 神秘的な雰囲気の本栖湖。青く澄んだ湖底には、UMA海獣モッシーが生息すると言われています。下部温泉方面に下る中之倉トンネルの手前から見る富士山は、千円札紙幣に印刷された風景で、訪れた人たちは紙幣を取り出して見比べていました。

Dsc03909 朝霧高原

 朝霧高原を通過します。高原の牧場では富士山を背景にのんびり草を食む乳牛の姿がありました。白と黒のコントラストは富士山カラーですね(笑)朝霧高原キャンプ場では、草原の緑の中にカラフルなテントが集まっていました。キャンプのベストシーズンですね。

Dsc03913 田貫湖キャンプ場の風景

Img_3301 休暇村のコテージ・・・どこかで見たような?

Img_3300 これだ!(麿の愛車はぎっしゃでおじゃる(笑))

 今回の旅の宿泊地は、朝霧高原の田貫湖畔にある休暇村です。湖畔のキャンプ場はこれまた大盛況でした。我が家もキャンプしたいところですが、五体不満足なババを連れていましたので、休暇村のコテージに宿泊です。入浴や食事をするために本館まで10分ほど歩かなければなりません(ババ、天然児は車移動)が、バリアフリー設計になっていたので安心です。屋根が草ボウボウで一見みすぼらしいのですが、これはこれで夏の熱対策に設計されているものだそうです。

Dsc03919-2 逆さ赤富士

 夕方、湖畔を散歩していたら、なかなか良い具合に赤富士が湖面に映っていました♪

Dsc03940-2 日の出

Img_3336-2 白い馬は何処?

 朝も日の出から散歩開始。旅先では睡眠は最小限。夜は遅くまでご当地名産を楽しみ、朝は早くから自然を楽しむ。これが貧乏性の山笑流です(笑)日中は連日30度まで気温が上昇していましたが、高原の朝の空気は冷たいです。対岸の森林に朝日が差してなかなか美しい風景でした。大げさながら東山魁夷の作品のようでした。白い馬でも登場しないかなと思っていると・・・

Dsc03943 ブラックバスです。

 黒い魚でした(笑)水中に大きなブラックバスの姿を見つけました。ブラックバスは余り泳ぎ回らず、立木や人工物などの障害物の近くでじっとしていることが多いようです。更に面白かったのがこれです。

Dsc03950-2  ヘラブナが2尾やって来ました。

 2尾のヘラブナが水底の藻類を食べているのか逆さ泳ぎでやって来ました。お互い真横までやって来てもお構いなしです。特定外来種のブラックバスは在来種を駆逐する荒くれ者で、確かに小魚などを捕食してしまうのですが、こういう共生のシーンを見ると心和みます。

Dsc03960 コテージ近くの池ではカエルの合唱 Dsc03954 ウツギに寄るハナバチ

 コテージの近くにあるアカガエルの池では、ヤマアカガエルたちが大合唱。池の周囲の枝葉にはモリアオガエルの卵塊が見られました。

 2日目は午後から平塚で行われるコンサートイベント行く予定だったので、朝食後は早々に帰路につきました。富士山いっぱい、自然いっぱいの安・近・短な旅行でした。

2019年6月23日 (日)

山行 5月ダイジェストその5 檜洞丸

 毎年恒例、5月下旬に西丹沢の檜洞丸を飾るシロヤシオとトウゴクミツバツツジのお花見山行です。今年は数年に一度のツツジの裏年という情報は聞いていましたが、とりあえず足を運ぶことにしました。ちなみに、当たり年だった平成28年5月の状況をリンクしておきますので、今回と比較してみてください(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2016/05/post-b70f.html#_ga=2.237922697.888408249.1561756794-36490563.1561756794

 5月最終日、この日は午後からババの介護関係の打ち合わせがあるので、朝駆けすることにしました。朝からどんよりとした空模様だったので、西丹沢自然教室前の駐車場にも余裕で駐車できました。

Dsc04055 ヤブウツギ Img_3484 ニシキウツギ

Img_3477 ヤマアジサイ Img_3481 マルバウツギ

Img_3474 ハンショウヅル Img_3473 バイカウツギ

 西丹沢の登山口周辺には色々な花が咲いていました。特にヤマアジサイやウツギの類が多かったですね。

Dsc03982 ツツジ新道の急登 Dsc03976 ヤマツツジ

Dsc03970 もう1頭、影武者の存在が分かりますか?

 ツツジ新道を歩きます。花の季節や西丹沢山開きの日はハイカーの渋滞ができる檜洞丸の直登ルートですが、所々片側が切れ落ちた場所があって、毎年滑落などの遭難が発生する気の抜けないルートです。ツツジ新道の下部、ゴーラ沢渡渉部周辺では真っ赤なヤマツツジが見頃でした。この日は早朝ともあってガラガラで、シカの群れが突然のオッさんの来訪に驚いて退散していきました。

Dsc03989 雲が掛かって深山の雰囲気です。

 さて、ツツジ新道の上部はシロヤシオとトウゴクミツバツツジの群生地になります。が・・・

Dsc03986 シロヤシオ Dsc03988 トウゴクミツバツツジ

 ありょ~ん。全然花がついていない。地面にもそれほど花が落ちていないので、完全に裏年ということなのでしょう。草木にとって花を咲かせることは体力を消耗することだと聞いたことがあります。まあゆっくりと休んでくだせえ。

Dsc03993 この木はまあまあの花つき

 それでも石棚山稜との出合い付近にあるシロヤシオの大木は、まあまあの花つきでした。私のツイッターのプロフィールにも使用しているお気に入りの株です。期待を裏切りませんね。ありがとう♪

Dsc03998 古老はお元気でした。 Dsc04003 立ち枯れブナ

 「檜洞丸の古老」こと山頂付近のシナノキの大木やら痛々しい立ち枯れのブナを見ながら檜洞丸の山頂(1601m)に到達しました。風の強い中、ひとり寂しくおにぎりを食べました。

Img_3450 犬越路方面に下山

 さて、一服したら下山します。ツツジ新道のピストンではつまらないので犬越路方面に下山することにしました。

Dsc04021 本当はツツジのトンネルなんだけどね・・・

 やはりこちらもツツジはさっぱりでした。

Dsc04022 シロヤシオ Dsc04029 トウゴクミツバツツジ

 それでも全くゼロじゃないのが自然の優しさです。ポツリポツリとツツジの花が咲いていました。

Img_3463 上から Img_3464 下から

 犬越路ルートで注意したいのが、大笄(おおこうげ)と小笄(ここうげ)という二つのピークを通過するときに存在する垂直の壁です。鎖を頼りに三点支持の原則で慎重に乗り切りましょう。

Dsc04049 緑に抱かれた避難小屋

 やがて正面の緑の壁の中に犬越路避難小屋が見えてきたら犬越路です。ホッと一息、小屋でお茶にしました。小屋に置かれていた日誌を拝見しましたが、山深く静かな夜を堪能した人たちの感動が綴られていました。気になったのは、見回りの指導員の方が記した「トイレがひどく汚れていた。トイレットペーパー、生理用品の残置あり。モラルの低さが残念」でした。小屋内が清潔に保たれているだけにギャップが残念でした。

Img_3486 中川温泉「ぶなの湯」

 犬越路からは1時間半程で西丹沢自然教室に下山しましたが、峠直下は結構な急下降なので要注意です。下山後は中川温泉の日帰り温泉「ぶなの湯」で汗を流し、丹沢湖畔の食堂でお蕎麦を食べて帰路につきました。

 ヤマツツジは裏年ということで残念でしたが、それだけに来年が楽しみです。

★コースタイム:6時間

西丹沢自然教室5:40→8:10檜洞丸8:25→10:10犬越路10:25→11:40西丹沢自然教室

2019年6月22日 (土)

山行 5月ダイジェストその4 丹沢山中プロペラ探し

 大東亜戦争末期の帝都防空戦では、西方から帝都上空に侵入する米軍機に対して、中津や大和などにあった飛行場から防空戦闘機が迎撃に上がり、丹沢上空で熾烈な空中戦が行われたそうです。そのため、丹沢山中には日米双方の軍用機の残骸が眠ると言われています。

 今年3月には、キューハ沢に眠る旧軍の軍用機エンジンを訪れました(参照:http://yama-umi2.cocolog-nifty.com/blog/2019/03/post-de6e.html)が、第2弾として5月19日(日)に軍用機のプロペラを探しに行きました。

Dsc03828 弁天杉 Dsc03827 ヤマツツジ

 今回の起点は県道70号秦野清川線の塩水橋です。路肩など駐車スペースは限られていますが、丹沢山への最短ルートですし、塩水川や本谷川に入渓する渓流釣り師の車でいつもいっぱいになっています。

 塩水林道を歩いていくとヤマツツジが見頃を迎えていました。そして、鮮やかな新緑の緑一色に包まれた周囲の山々。その中に東丹沢の名木弁天杉が黒々と存在感を示していました。

Dsc03835 堂平のブナ

 ブナの新緑が鮮やかな堂平を歩いていきます。

Dsc08131 カモシカさん Dsc08140 痒い~の

 そうそう。堂平ではカモシカさんに出会いました。つい半月前、GWに大山三峰山の稜線で会ったばかりだったのですが、丹沢では珍しいカモシカに2度も会えるなんて、今年はラッキーだなぁ~♪

Dsc03824 ヤマフジ Dsc03884 シロヤシオ

 天王寺尾根との出合いでシロヤシオの花が咲いていました。花の数が少なかったので咲き始めかと思ったのですが、今年は花のハズレ年ということを後々知ることになります。

Dsc03878 マメザクラ Dsc03883 ツルシロカネソウ

 丹沢山の山頂付近では、ちょうどマメザクラが満開でした。サクラのお花見も3月から始まって2ヶ月を経過しています。今年もホント楽しませていただきましたよ。ありがとう。ありがとう・・・

Dsc03849 ブナの倒木 Dsc03852 広い山腹を探索ちう

 さて、本日の本題に入りましょう。丹沢山は、塔ノ岳や蛭ヶ岳とは異なって広く穏やかな山容を見せてくれますが、そのうち東側の山腹に目的の軍用機のプロペラがあるとの情報を得ておりましたので、三峰縦走路から天王寺尾根を少し下ったところで、通常ルートから外れて探索を開始しました。丹沢山は穏やかな山容といいましたが、やはり登山道の付けられていない場所を歩くのは非常に困難です。ブナの倒木やフキの群生を楽しみながら、アザミの葉に辟易しながら、広い山腹をキョロキョロと探していきますと・・・

Dsc03855 見っけたー! Img_3151 それにしてもデッカイ!

 標高差にして数百メートル、1時間ほど下ったところ、斜面にもたれかかるようにして横たわるプロペラを発見しました。それにしても、プロペラが思っていたよりずっと大きいのに驚きました。羽根の1枚が私の背丈ほどありますからね。

Img_3150 黒く先端が黄色は米軍 Img_3153 機械部も興味津々

 本体は黒が基調で先端が黄色く塗られたプロペラの特徴は米軍機です。陸軍のP-51戦闘機やB-29爆撃機は4枚羽根ですが、このプロペラは3枚羽根なので、おそらく米海軍の艦載機F4UコルセアかF6Fヘルキャットのものでしょう。「恨みは深し敵なれど、君は救助を命じたり・・・」蔚山沖の上村提督ではありませんが、遠い異国の地で戦死したであろうアメリカの戦士に黙祷を捧げて、プロペラを後にしました。

2019年6月15日 (土)

山行 5月ダイジェストその3 明神ヶ岳

 5月10日(金)は、天然児の通院でした。病院に付き添って学校に送ったら夕方までは自由時間です♪お昼からでも歩けるお気軽コースを考えた結果、久しぶりに箱根外輪山の明神ヶ岳を歩くことにしました。

Img_2894 天然酵母「空豆」 Img_2895 石窯で焼いています。

Img_2948 固めの仕上がりです。

 箱根外輪山へ登るルートはいくつかあるのですが、今回は南足柄市の矢佐芝地区からです。せっかくの平日山行ですから、登山口にあるパン屋さんに寄れると思ったものですから。外輪山の山裾、緑に囲まれた山里矢佐芝にある「空豆」さんは、天然酵母のパンを薪燃料の石窯で焼いているパン屋さんです。固めに焼きあがったパンは、翌日の朝、オーブンで温め直して食べるのが山笑の定番です。

Img_2942 二宮尊徳所縁の地 Dsc03738 カナヘビ

 金時山が金太郎所縁の山ならば、明神ヶ岳は金次郎こと二宮尊徳所縁の山です。柴刈の道中も勉学に励んだという逸話にちなんだ金次郎の像は、かつては勤勉の象徴として全国の小学校に置かれていましたが、最近は数が減っているそうです。「歩きスマホの走り」などという不敬な言葉を投げる人もいるようですからね。矢佐芝にある金次郎の像は、石の上に腰を下ろしているから大丈夫です(笑)

Dsc03713 林道上部から見る小田原市街

 矢佐芝集落の奥、林道のゲート前に数台の駐車スペースがあります。ルート前半は植林体の中を歩きます。湿気で木の香りがプンプンしていましたが、かつて天然児とこの道を歩いた時は、この木の匂いでオエオエとむせ返っていました。(参照:http://yama-umi.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-1a42.html )30分ほど歩くと外輪山の山腹を貫く林道に出ます。ここからは足柄平野と丹沢の山が望めるので、見晴台と名付けられています。

Dsc03715 ハコネダケ

 林道の先、ルート後半は広葉樹の自然林となります。木々の根元にハコネザサが繁茂している雰囲気の良い道を歩いていきます。

Dsc03722 外輪山から望む大涌谷 Img_2926 三色スミレ

 林道から1時間ほど歩くと、展望が一気に開けて箱根外輪山の稜線に到達しました。気温が高くなって白く霞んだ空でしたが、中央火口丘の神山、大涌谷を正面に望めました。噴火口からの轟音がよく聞こえます。足元には色とりどりのスミレの花が咲いていました。

Dsc03724 山頂から見る子抱富士

 稜線を少し歩くと明神ヶ岳(1169m)の山頂に到着です。山頂からは外輪山の内側の中央火口丘や仙石原を見下ろせます。また、金時山を抱いた子抱富士山も何とか見えていました。久しぶりに見る箱根山の風景です。

Dsc03733 バイケイソウ群生地 Img_2923 エンレイソウ

Dsc03729 クマガイソウ Dsc03732 スズラン

 展望もイマイチなので、珍しい植物はないかと山頂周辺の樹林の中を覗いてみます。アブラチャンの樹林の根元には、バイケイソウ、エンレイソウ、クマガイソウ、スズランなど葉っぱの緑が目を引く植物が見られました。花はもう少し先のようでしたが、丹沢ではシカの食害や盗採で見られなくなってしまったクマガイソウが見られたことは嬉しかったですね。

 往復でも4時間足らずのショートコースでしたが、久しぶりの箱根の山に癒されました。

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